Googleの話も、サイバー・バズの話も、そんなに自分の中では盛り上がってないんだけど、それについて語ってる方々には関心があるし、それぞれの会社や個人としてのスタンス表明は見ていて興味深い。
あるネット系代理店の方と話したときもまったく話がかみ合わなかった。もちろんペイパーポストは違法じゃないので(ここ重要)、やるのは勝手。ぼくは自分のクライアントには絶対に薦めないけどね。
で、なんでかみ合わないのかを考えてみた。というか「(ずれの原因は)リテラシーですか?」って別の人から聞かれたので考えたんだけど、これはたぶんモラルだね。リテラシーじゃない。
決定的に「何をやっていいか」の感覚がずれてるから、話が合わない。
そういうことを考えてたときにメーリングリストに投稿したのがこれ。ペイパーポストが是か非かって話の流れで。
ぼくは常に「人の気持ちの動き」を考えるようにしてます。
だから「なんでもいいから書きゃ500円もらえる」というのは仕組みとしては
最悪で、しかも【先着】なんてつけようものならさらに終わっていて、
その結果、とにかく早く記事を書くためにコピペする人が続出します。あるいは【抽選】なんてのもひどい話で、やはりその結果起こることは
当選したいからとおべんちゃらばっかり並べ立てる記事が量産されます。これは人間の正直な欲を考えれば当然起こることだし、
それを踏まえた上で「いつ何をどうするか」について考えるのが
いわゆる「コミュニケーション・デザイン」と呼ばれている仕事です。で、こういうのって詐欺師と同じで悪用すればいくらでもコントロールできます。
悪口が書けないように、記事数が増えるように、限定性とかを煽ることで
スーパーのタイムセールやデパートのバーゲンセールのように、
みんなの気持ちを弄ぶことはできます。ただし、それをやるかどうかに倫理観やモラルが問われているわけです。
PPPって現状では違法ではないので、法律において批判することはできません。
(まあ薬事法違反とか景表法違反をやってればそこをツッコめばいいんだけど)
だからこそぼくらが自分で身を正さないといけない。PPPは金銭の授受(だけ)が問題じゃないのです。
記事内容を結果的に支配することが問題なのです。
そして「俺は支配されないぜ」と言う人が全体の1割いようが関係なくて、
残りの9割が支配されてる、そういう仕組みであることを認識すべきです。Googleが呼びかけたように「ネットコミュニティ」なんだから。
自分だけ良けりゃいいとか、自分は守ってるからあとは知らねえとか、
そういう考え方は好きじゃないですね。なのでぼくは全否定です。
いろんなスタンスが明確になっていくのはいいことだと思います。











コメント(6件)[コメントだけのRSS]
はじめまして!河野さん。
これすごいわかります・・・・
>そして「俺は支配されないぜ」と言う人が全体の1割いようが関係なくて、
>残りの9割が支配されてる、そういう仕組みであることを認識すべきです。
支配されてない、と自分で思ってるような人や他人から思われている人でも、
違うという現実にショックを受けたことがあります。
同じ製品をモニターするとわかるんですよね。あ、これいいように書いてるなぁ・・・って。
嘘は書いてないけど・・・
なんか、このままだとユーザーさんにとっても、おべんちゃら記事ばかりで
ネットの口コミすら信用できないってことになるんじゃないかなぁって思ったりもしています。
それって、この業界が悪くなるだけだと思ってちょっと危惧しています。
投稿者: 私も。 | 2009年2月21日 00:09
コミュニケーションデザインって誰がデザインするんでしょうね。
「なんでもいいから書きゃ500円もらえる」という設計が適切ではないとして。500円貰うのが悪いのか、記事が良ければ500円貰うのは良いのか、記事の良さは誰が決めるのかあたりが難しいような気がするのですが、河野さんはそれを「モラル」だと仰る。モラルって事は記事の良し悪しじゃなくて500円貰うような事に手を出すんじゃない、って話になっていくようにも思うのですけれどどうなんでしょう。
コミュニケーションデザインというのは多分参加者が設計する事ではないと思うのですが、参加者にモラルを遵守するような設計をコミュニケーションデザインがすれば良いという事なんでしょうか??
投稿者: ululun | 2009年2月21日 00:13
>私も。さん
コメントありがとうございます。ぼくは「ネットクチコミ」なんて言葉も辟易してるんですけど、とにかく企業はそこまで消費者にすり寄る(迎合する)必要はないし、消費者(というかブログを書いてる一部の連中なんだけど)も身の程をわきまえたほうがいい。
金銭のやり取りがなくたって企業と消費者の間にはちゃんと信頼関係が築けるはずだとぼくは信じています。
>ululunさん
モラルが必要なのはブロガーよりも企業や代理店ですね。ぼくはいつもそのスタンスです。
情報リテラシー、メディアリテラシーの教育が不十分なこの国ではそこに配慮しないビジネスはアンフェアだと見ています。
企業の担当者も一部の人はすごく勉強されてるんだけど、残念なことにまだまだ代理店に丸投げの会社も多くて、そういう意味では代理店(広告代理店、PR会社等)にもっともモラルが要求されますね。
投稿者: 河野
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2009年2月21日 00:36
本文とは無関係ですが
「そんなんじゃクチコミしないよ」P38~39ですとかP64の後ろから四行目以降の話とかを河野さんがどう思っているのかが知りたいです(再読中です)
ブロガーイベントってプレスリリースと一緒にやれば良いんじゃね、みたいな。
思考の整理がついてないけど書いておかないと忘れるので備忘録的に
投稿者: ululun | 2009年2月21日 01:14
はじめまして。河野さん。サイバーバズの件で初めてブログを拝見させていただきました。
>PPPは金銭の授受(だけ)が問題じゃないのです。
>記事内容を結果的に支配することが問題なのです。
全く同意見です。次の指摘もそのとおりだと思いました。
>あるいは【抽選】なんてのもひどい話で、やはりそ
>の結果起こることは当選したいからとおべんちゃら
>ばっかり並べ立てる記事が量産されます。
例えば
「皆様の反響によっては、(メーカー名)さんから製品のプレゼントを実施して頂けるかもれません。
ご興味のある方はお早めにお申し込み下さい!」
なんて条件でブロガーを集めて記事を書かせるなんてまさにこのご指摘のケースにあたると思います。
投稿者: トモ | 2009年2月21日 05:23
トモさん、コメントありがとうございます。
そうですね、まさにそういう呼びかけをやってるのはAMNなのですが、社長の徳力さんはそれを是としているようですね。
以下のエントリーのコメントで話しました。
Google Japanの再謝罪に改めて思う、過ちを認めることの大切さ : tokuriki.com
http://blog.tokuriki.com/2009/02/google_japan.html
ぼくには理解できないのですが、違法じゃないですしねえ。
投稿者: 河野
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2009年2月21日 09:04