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mixbeat第3回ワークショップ(コンセンサスゲーム改)

最近は私塾関連のエントリーが楽しそうじゃないって感想をもらったりしてたんだけど、昨日のワークショップは楽しかったです。

朝7時に家を出て、恵比寿に8時半。そっから17時過ぎまでやってたので、けっこう疲れたんだけどこういう疲労感はいいです。けっきょくのところ、楽しくやることはかなり重要な要素ということですね。
途中グダグダした時間帯もあるにはあったけど、そのへんは当番が自覚を持ってて常にリカバリーを試みていたので良かったと思う(できたかどうかはさておき)。

●やったこと

で、なにをやったのかというと、コンセンサスゲームを改良した(というかほとんど作り直した)ディスカッションのトレーニングゲームです。

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コンセンサスゲームというのは、個人の回答よりも、グループ全体でディスカッションを行ない、そこで合意形成された回答のほうがより正しい結果が出るという体験を通じて、議論そのものとそこできちんと合意形成していくことの重要性を理解する(させる)ゲームだそうです。そこそこ有名なので、新人研修とかでやったことがある人もいるかも。

このへんを参考にしました。

ぼくはひねくれてるところがあるので、そんなの圧倒的な天才がいたら周りのバカに引っ張られて全体点のほうが個人点より低くなることもあるだろうと思ったんだけど、まあそういう感じで個人ごとを見ていくと必ずしも全員の点数が向上するわけではないけど、全体的には正解に近づくことが昨日のゲームでも証明されたので、ここは前提として信じてもいいのかもしれないなと思いました。

ま、そもそもこの「合意形成して出した答えのほうが正解に近づく」というのは、説得力を増すための道具、方便に過ぎないのです。コンセンサスゲームの目的は(新人研修でよく使われることからもわかるとおり)チームとしてきちんと合意形成して物事を進めることの重要性をメンバーに徹底させることにあるわけです。
(あ、このへんはぼくの解釈なので、考案者の目的や意図は違うかもしれません)

で、当番のやりたいことを聞く限り、べつにそれをやりたいわけじゃないだろうと感じたので、かなりルールや進行方法に変更・改良を加えました。
細かいマニュアルは後日、今回の当番が整理して公開してくれると思いますが、たとえばディスカッション時の様子をビデオで撮影するとか、ひとりひとりにマンツーマンで記録者を用意して、ディスカッション時の振る舞いを記録してもらうとか。

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記録したのは、たとえばこんなの。

  • 苛立ちが顔に出ている
  • 人の意見を最後まで聞かずに、食い気味に主張し始める
  • 全体の流れが自分の意見と違うのに主張しない
  • すぐに折れて、人の意見に流される
  • ペンをカチカチさせる
  • 相手の顔を見てない

この二人の振る舞いを、

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この二人が記録するっていう感じ。

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もちろん上記以外にも「論点を整理することに貢献した」とか「時間をチェックした」とかってのも記録されてます。
この記録とビデオを元に、30分のディスカッションを60分かけて振り返るようにしました。この振り返りが最大の改善点です。

全体の流れとしてはこんな感じ。ディスカッションに入る前に個人ごとに自分の回答を用意してもらいます(10分)。

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さらに記録者は「良かった点」「改善したほうがいいと思われる点」「疑問点」をシートに整理して、直接フィードバックを参加者に戻してあげます。
そして参加者は(自分も含めた)チーム全員の貢献度を相互に評価しあいます。具体的には100点を自由にメンバーに配分します。

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あとは個々人の発言回数も記録。

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これは30分でひとまとめにせずに、10分ずつの3ブロックくらいに分けて記録したほうが「最初は活発に議論に参加してたけど、後半は黙ってた」みたいなのが可視化されていいなあとやってみて思った。このへんは要改善です。

でもってこれが結果。

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このゲームを2セットやり、午前の部は「都道府県ごとのアルコール消費量のランキング」を、午後は「mixbeatをやっていく上で塾長が大事に思ってることのランキング」をテーマに実施しました。

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このへんはオリジナルのコンセンサスゲームの検証も兼ねていて、たとえばよくあるのは「砂漠で遭難したときに、12個の道具を自分たちが生き残るために必要なものから順位をつける」というテーマなのですが、これは専門家による模範解答というのが「正解」として扱われてるんだけど、そもそもそれって誰だよってことだし、どこまで信用すりゃいいのかもわかんないので、根拠が曖昧なのは避けようと考えました。結果、白書系の調査結果からひとつ、意志ある個人の回答を当てる問題をひとつ用意することに。

やってみての結論としてはデータのほうはなかなか難しいなと。より正確に言うならば知識が足りない者同士の場合は議論が活性化しない。当人にも自信がないし、共通の知識や経験がないのでコンセンサスも得にくく、なんとなくの印象論(「博多の人はお酒飲みそう」とか)で決まっていくことが多かった。
よくある砂漠のケースでも、懐中電灯や鏡を「非難救助のためにどう使うか」をある程度知識として持ってないと難しいと思います。もちろんそれでも個人の回答よりも合意形成して得られた回答のほうがマシという可能性が高いのですが。

なので後者のパターンのほうがやりやすそうでした。
たとえば新入社員に「会社の経営方針として重要視している項目に優先順位をつける」というようなテーマでやるといいかもしれません。

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終わった後に、事務局と話してた中では、企業合併などで異文化の融合というか、すり合わせを進める際にも使えるんじゃないかと。演説して伝えるよりも、個々人が自分で考えて、それと比較しながら最後に「会社はこう考えています」と伝えたほうがはるかに深く伝わると思う。

あと結果的にコンセンサスが得られた回答のほうが個人の回答よりも正解に近いって話も、繰り返しになるけどこれを確認することがゴールではない。このへんは捉え方によっては集合知の証明ってことにできなくもないんだけど、そんなのはWikipediaを見てれば功罪がはっきりしてるんだから、もっと違う部分に着目すべき。

今回で言うなら、自分の回答の根拠を提示しあうことで、個々の選択肢の順位ではなく、それを決める根拠をすり合わせることだったり、その過程において自分がどういう貢献ができているかを客観視してもらって確認することだったりする。
(今回はビデオが1台だったけど、3台にして参加者の正面からの映像もそれぞれ撮影しておくのもいいかもしれない)

事前にイメージしていたプランから大きく外れることもなく、十分及第点が与えられるワークショップだったと思います。

●何が良かったのか

では何が良かったのか。そもそも先月はここまで詳しく、ぼくは当番の意図を理解してなかった。当日まで二転三転して、確認し続けた結果、当日を迎え、そして全員が消化不良なまま帰るという結果になってしまったんだけど、その対策として、なるだけ早い段階で当番とぼくとの間で何をやりたいか、そしてそれを達成するために何をするかについての意思疎通をしっかりやることを事務局にお願いしました(まさにコンセンサスですね)。
そういう意味では今回担当した藤田さんのがんばりもあって、当日までにしっかりした準備ができてたのが大きかった。

実際にぼくが当番のふたりに会ったのは2回だけなんだけど、遠隔地で限られた数しか会えなくてもプロジェクトがちゃんと進行できるのが確認できたのは個人的には収穫でした。まあやきもきはするんだけど。

今回良かったのは、チャレンジしたこと。借りもののゲームをやって終わりにしないで、自分たちで意志を持って改良して取り組めたことが大きい。やりたいことが変われば、当然それにあわせて仕組みも変えるべきで、そういう基本的なことができたのは大きい。

だって公園で遊ぶ子どもを見てたら、彼らはどんどんルールを変えるでしょ。よりおもしろいほうに、より自分たちにフィットするように。
それこそ、ぼくらが子どもの頃も公園の形に合わせて野球のルールを変えたりしてたよね。1、2塁間が異様に狭いとか、2塁ベースのすぐ後ろにセンターとか。だんだんとそういう創造性というか、よりおもしろいやり方があればそっちに変えちゃうという貪欲さがなくなってたりしてませんか?

あとはルール改正の中でも、記録者を用意して、自分以外の人の振る舞いを客観的に見る(見せる)ことを取り入れたのが大きかったです。これはフィードバックを参加者に戻すためだけじゃなくて、観察することで得られることの大きさを知ってるから。

これは去年、1期生の時にやったディベートの経験が大きい。あのときは塾生じゃなくてぼくらが審判をやったんだけど、こっちから見てると主張の穴がいっぱい見えるわけです。でも当事者にはあとから聞いても気付いてない。
あのワークショップの後に、塾生に当番させてあげたら良かったねという話をじつはしていて、こういう経験がちゃんと蓄積されて、翌年のワークショップで参考にされヒントになるというのは、すごく良かった。こういうのは継続したからこそ生まれることだから、これは塾長としてもすごくうれしいことです。

あとは当番のふたりが、答えを求めずに、考え方を理解しようとしていたのが良かった。
これは事前にやったリハーサルの風景。藤田さんが詰められてる図。

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象徴的なのは、ディスカッション参加者同士の相互評価を決める際の話。このときは単に順位付けですませるか、点数配分にするかという二択があって、さらに書いた本人がわかるようにするかという記名制、匿名性の二択があって、要するに4通りの中から選ぶわけですが、それだけの選択肢があって、今回は「よりフェアな結果になるように」(遠慮して自分の評価を下げる人が出そうだから)あえて匿名にして、(同じ1位でも圧倒的な貢献が数値化されるように)点数配分を当番が自分たちで選んだ。
まあぼくは記名制でちゃんと相互にフェアな評価ができるようになってほしいんだけどね。

こうやって「なぜそうするか」をちゃんとそれぞれのメリットデメリットを考えて、意志を持って選択していると、次に似たような問題が出てきたときにちゃんと答えが出せる。それはきっと似てるだけで別の問題だから。
すぐに答えを丸暗記しようとする人が多いんだけど、それではなんの役にも立たないので、こうやって考え方を身につけようとする人は(遠回りかもしれないけど)確実に成長できる。

そうそう。塾生のひとり、たつ兄の成長(というより変化)もぼくにはうれしいことだった。彼は初回の自己紹介でけっこうなグダグダぶりを発揮してくれて、最低点かブービーの評価を下したんだけど、前回といい、今回といい、最高に近いパフォーマンス。
本人にまだ聞いてないんだけど、なんかあったのかなあ。ぼくから見てる限り、明らかに参加姿勢が変わってるので、そういう素直さはいいなと。

ぼくは常に「やる気」と「体力」、そして「素直さ」を重視してて、いま確認したら2期生募集のエントリーにも書いてあった。

求めるのは、やる気と体力、あとは他者の意見を受け入れる素直さです。

私塾mixbeat、2期生募集のお知らせ | smashmedia

こうやって人の成長とか変化に立ち会えるのはたまらないですね。

昨日のワークショップはオマケもあったんだけど、すでにめっちゃ長くなってるので、ひとまずこのへんで。

以下、関係者のエントリー。こういうところで事務局のほうが塾生より早くアップしてるってのがなんともね。

あと当番によるレポートはこちら。

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