[追記20090919]
タイトルがわかりにくいという指摘をいただいたので「Twitterで~」を「Twitterのおかげで~」と修正しました。たしかに誤解を招く表現でしたね、すみません。
以下、ブックオフオンラインがTwitterを利用することで起こった事例です。
結論からいうと、2年間放置されていたバグ(仕様上の欠陥)が見つかりました。
より正確に言うと、ぼくたちはそのバグに気付いていなくて、これまで間違った回答(サポート)を行なっていたのがわかり、慌ててシステムの改修をしているところです。
以下、時系列に起こったことを整理します。
9/11の朝、ブックオフオンラインのTwitterアカウント(@bookoffonline)に、「商品がカートに入らない(エラーが出て追加できない)ことがある」というコメントをいただきました。
実際に、こういう現象は「入荷お知らせメール」配信直後などにはよくあるのですが、同時に取り合った場合にタッチの差で間に合わないと起こります。あるいは商品の画面を開いたままにしていて、あとでカートに入れようとクリックしても、その間に先に買われてしまっている場合にも起こります。
そんな感じで、その現象自体はちょくちょくあったので、ぼくも不思議に思わずにこれまで通りの対応をしました。
(まさかカートに入れる云々のところでバグはないだろうと油断もありました)
カート内に在庫不足の商品がある場合、購入(決済)には進めないのも把握していたので、その案内もしています。
ただちょっと引っかかったので(あと100%の自信もなかったので)、カスタマーサポートのスタッフに確認しました。
で、よくよく検証すると、お客さんのご指摘通り、カート内に在庫不足の(購入できない)商品が1点でもあると、他のどの商品もカートに入らないことがわかりました。
システム担当にも入ってもらって設計書を確認しましたが、カート投入処理の際に、該当商品だけでなく、すでにカートに入っている商品も(わざわざ)在庫チェックをする仕様になっていました。ここで原因が判明。
2年間も気付かずにいたことがわかって、ぼくはけっこう青ざめたんだけど、当然この2年の間もコールセンターには電話やメールで同様の問い合わせはあったわけです。だけど気付かなかった。その方は二度と使ってくれなかったかもしれません。また、問い合わせることなく諦めてサイトから離脱した方もけっこういらっしゃると思います。機会損失と考えれば、かなり大きな問題です。
話を戻して、そんな感じで社内を巻き込みつつ、その日の夜(20時頃)には情報が出揃って、システムの改修にも動き始めています。
このへんのスピードは贔屓目ながらもすごいなと思いました。ぼくはこの日も自宅にいて、メールで「これどうなの?」と聞いてるんだけど、あらゆる部門のスタッフが連携して動いてくれてるので、これだけ早く対応できたのはちょっと誇らしいです。
その時点でやったのは、サポート時の回答の見直し。
システムが改修されるまでは、カートにある在庫不足の商品を削除してもらって、それから別の商品を追加してもらうように案内することにしました。削除する際も、ブックマークに登録しておけば、また今度購入しやすくなるので、そこまで案内するように徹底。
もちろんぼくもTwitter上で対応する際は上記の通り案内します。
この間も調査中であることはTwitterで伝え、さらに今回のやり取りを見ていた他の方からも「カートに追加できない」と情報を提供していただいたりしたので、さっそく新しい回答で返答しました。
それから、システム改修がなされるまで何日かかかるので、ブログに書いて、メルマガにも載せるように指示をしました。
少し時間がかかったけど、その記事がこれ。9/17に公開しています。
現象が特殊な状況で発生するので、できるだけわかりやすく画面を入れつつ書いてくれています。
ありがたいことに、こうした説明に対して、お褒めの言葉もいただきました。
最初にご指摘いただいた、じょにーさんにもお伝えすることができました。
というのが、今回の経緯です。
2年間気付いてなかったバグが、ひとりのTwitterのつぶやきによって判明したというと、ちょっと大げさなのですが、現実問題として、コールセンターの対応には勘違いや思い込みがたまに混入していて、ついつい流れ作業的になってしまって、テンプレートで応対しがちです。そこに危険な落とし穴があります。
今回のケースは、普段対応してない人間(河野)が窓口になったから、(なんかおかしいかもと)引っかかったというのが事実としてあります。
ただそれもTwitterに参加していたからわかったわけで、日頃からいろんなチャネルを開放しておくことで、より正確な情報が得られるというひとつの事例になると思います。もちろん営業マンがチャネルになることもあるだろうし、代表電話や広報対応がきっかけになることはこれまでもあったことです。
大事なことは会社が開いているすべてのチャネル(窓口だったり、社員だったり)に入ってくる情報をきちんと集約し、それを精査をし、時にはクロスチェックをしていくことです。そうすることで、危機管理がより確かなものになります。
と同時に、今回の件がなんとかリカバリーできつつあるのは、ブックオフオンラインの社内がちゃんと連携できているからなんですよね。
ソーシャルメディアをウォッチすることで、顧客の声を聞くことはできます。これだけならひとりでもできます。でもそのあとサポートやシステムと連携して対応できないと意味がない。そこまでやって、やっとまともに機能するわけで、お客さんに返す(サポートする)工程がなければ、何もしないのと同じ。そのためには社内の柔軟かつ迅速な連携が必須。
今回、ぼくが気付いたことはふたつあって、ひとつは新しいチャネルを開くことで、自分たちの今までの勘違いに気付ける機会が得られること。もうひとつはブックオフオンラインの組織はみんなに自慢したくなるほど、熱心で一体感があること。特に後者は、社外取締役としてこれほどうれしいことはありません。
だからTwitterが最高、というわけではなくて、これからもTwitterだけじゃなく、いろんなソーシャルメディアに参加して、ひとつでも多くのチャネルを開き、ひとりでも多くいの人の声に耳を傾けていこうと思いました。
その取っかかりとして、もうしばらくTwitterでいろいろ対話を心がけていこうと思っていますので、ご意見ご感想、ご質問などは遠慮なくTwitterアカウント(@bookoffonline)までお寄せください。リアルタイムでは対応できてないのですが、スタッフとともに対応させていただきますので。
[追記]
ちなみにぼくのTwitterアカウントは@smashmediaです。まあたいしたことはつぶやいてないので、followする価値はないかも...。
[追記20090919]
はてブのコメントで「2年間社員やバイトが自社サービスを使ってなかった?」とあったんだけど、さすがにそんなことはなくて、ぼくも含めけっこうな頻度で利用しています。Amazon利用率が下がったし。
少し補足しておくと、今回気付くのが遅れたのは、他のケースでも発生していた現象(そっちは想定どおりの挙動)だったからなのですね。
要は、仕様書にある「カートに入れるときは在庫をチェックして、なければエラーを出す」という一文が「カートに入れるときは在庫をチェックして、【いま入れようとした商品の在庫が】なければエラーを出す」と解釈されずに、「カートに入れるときは在庫をチェックして、【既にカートに入ってる商品も含め、ひとつでも在庫が】なければエラーを出す」という実装になってたということです。
もちろん最大の反省点は油断にあったわけですので、そこについては全員で反省しています。今後は新機能を実装する際には今まで以上にテストを行なうと同時に、サポートに寄せられる問い合わせ、ソーシャルメディア上の声に耳を傾け、同じことを繰り返さないように努めます。
[追記20090920]
冒頭の追記が「Twiiter」になってたので、正しく「Twitter」に修正。恥ずかしい。
[追記20091001]
該当のバグは修正されました。














コメント(13件)[コメントだけのRSS]
ブログのテーマを知らない人から見ると、twitterのバグ、みたいなタイトルは紛らわしいかと。(読めば理解できるんだが)
投稿者: 匿名 | 2009年9月19日 02:08
こういう真摯な対応ができる企業は強い。とほんとに思います。ネットは企業、お客様とお互いの顔が見えない分、関係が疎遠になりがち。そこをtwitterで解決に導けたという事例は、どこの企業も共有すべきだなと思います。いかに広告としてどう?とかという使い道よりも、顧客満足的の向上を目指す使い方もできると理解してほしいなあなんて思いますね。。。
投稿者: 森本 | 2009年9月19日 02:26
>匿名さん
コメント&ご指摘ありがとうございます。
たしかにわかりにくかったですね。さっそく修正しました。
>森本さん
おっしゃるとおり「広告としてどう?」というのはソーシャルメディアの本質を見誤ってるとぼくは思います。せっかく対話できる場があるのだから、押しつけではうまくいくはずがないので。
投稿者: 河野
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2009年9月19日 08:00
このバグあったあった。
そしてサポートに「なんとかしたほうがいいよ」って報告したけど、その回答は納得いかないものでいらっとしたんだよなー。
自分で一手間かけて買ってたけど。
やっと気がついてくれたようでよかったけど。
投稿者: ユーザー | 2009年9月19日 08:09
申し訳ありませんでした。
おそらくピントがずれた回答を差し上げていたと思います。最近まで全員が信じ込んでいたので本当に恐縮です。
現在改修に動いておりますので、近日中にはこの現象はなくなります。
重ね重ね、申し訳ありませんでした。今回の件はぼくらも気を引き締めるいいきっかけになりました。これからもみなさんの声に真摯に耳を傾けていきたいと思っておりますので、ぜひまたご利用ください。
投稿者: 河野
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2009年9月19日 08:34
連携&機動力がすごい会社なんだなあというのがわかります。「ソーシャルメディア上の声に耳を傾ける」は、効率的にかつしかり情報の取捨選択しながら活用できてる人が中にいないと、ものすごくオーバーフローになってしまいそうでもありますね。
下手に社長とかがブログ検索で自社名キーワード登録したり、Twitter始めたりして、毎日膨大な数のユーザ発信情報にさらされた結果、下の販売やら商品開発やらサポートやらに、わらわらとした「調べとけ」「なんとかしろ」指示が飛びまくる光景が浮かんでしまいます。
投稿者: わだ | 2009年9月19日 16:57
わださん、コメントありがとうございます。
簡単ではないけど、誰でもできることだとも思います(ちょっと語弊があるかな)。
ただそのためには日頃からの情報共有と関係構築がかなり重要で、そこさえしっかりできてれば社外取締役が在宅でやれちゃうわけです。
もちろんもっともっとやっていこうと思ったら、さすがにぼくにはムリだと思ってます。そのへんの限界についてもいま考えながらやってます。
投稿者: 河野
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2009年9月19日 19:23
文頭の[追記20090919]で「Twiiterで~」になってます。
Twitterの綴り間違いですよね。
あら探しではなく、Twitter関連の違うサービスのことかと最初読んだとき思ったので。
投稿者: wnao | 2009年9月19日 20:26
wnaoさん、ありがとうございます。
さっそく修正しました。恥ずかしい。。
投稿者: 河野
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2009年9月20日 04:56
バグじゃないんだろうけど、タブブラウザでそれぞれの本のページを別のタブで開いておいて、順にカートに入れるか何かのボタンを押していく系の操作をすると、DOS攻撃か何かに間違えられて「大変混み合っています(嘘)」の表示になって数分操作できない&解除後にはカートの本は売り切れで買えないというコンボを何度か喰らって、その後使ってません。
こりゃ外注丸投げ放置なんだろうなと思いこんでた
。1ユーザの声が内部に直接届くことはあり得ないというある種の絶望感をTwitterは打ち砕いてくれますね。応援してます。
投稿者: imai | 2009年9月20日 09:58
ブックオフオンラインでは、検索結果一覧からカートに入れようとすると在庫が無いと出るが、個別商品のページに行ってからだとカートに入る、という事が何度かありました。
↑の河野さんの件は、ブックオフオンラインではなくイーブックオフではないでしょうか。
僕もイーブックオフの方は同様のエラーが出るため利用しない事にしました。
投稿者: 871 | 2009年9月21日 11:10
つかテストがザルすぎだろ。
投稿者: はみ | 2009年9月21日 15:53
帰省してたのでコメントが遅くなってすみません。
>imaiさん
コメントありがとうございます。
タブブラウザに限らず、一気に何度もページを表示しようとするとアクセスが制御されるのはぼくらも把握しています。ご不便をおかけして申し訳ありません。
一部の(特に海外の)行儀の悪い検索エンジン対策の副作用として起こってしまっており、対策を検討中です。
以下のエントリーに詳しく書いていただいています。
原因は負荷分散だった。(ブックオフオンラインのカスタマーセンターの方に教えてもらったよ!!) - どんなジレンマ
http://d.hatena.ne.jp/hrkt0115311/20090906/1252168278
あとカスタマーセンターはオフィス内にあって、スタッフも直接雇用しており、自分たちで運営しております。外注はいっさいしてません。
ぼくは必ずしも外注が悪いとは思ってないのですが、けっきょく情報共有や改善のスピードを考えると、ブックオフオンラインのケースでは自分たちでやるほうがいいだろうと判断しました。
当然、それゆえに生まれる甘えや油断もあるでしょうから、今一度気を引き締めます。
>871さん
コメントありがとうございます。
今回の件はイーブックオフではなく、100%ブックオフオンラインですね。ぼくはイーブックオフは使ってないので。
こういう不具合によって、利用をやめてしまわれるお気持ちはよくわかりますので、ぼくらもテストをより強化していきます。
>はみさん
コメントありがとうございます。テストが不十分であったことは、仰る通りです。弁解の余地もございません。
ただ、ミスは必ず起こるとすれば、その場合の対処について考えるのがぼくの役割であって、その観点ではなかなかよくやれたと思っています。
もちろんミスがなくなるよう、ゼロに向けて今後はより一層取り組まなければならないことは十分承知しております。がんばります。
投稿者: 河野
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2009年9月22日 16:54