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求人・採用サイトを考える

お手伝いしてるデジカルが「企業採用サイトの改善サービス」というのを始めています。

このアイデア(というか当事者として切実な要望)を伝えたのはぼくなのですが、裏話というか、こういうふうにしたいというのを書いておきます。
今年はブックオフオンラインの求人サイトも作りたいと思ってるので。

前提として「エンゼルバンク」でもあるまいし、転職エージェントの大半は企業と依頼者のマッチングなんて考えてくれない、という問題があります。一般的に依頼者が入社したらその年収の30%が彼らに入るのでどんどん薦めちゃう。
依頼者も切羽詰まってる(早く転職したい)人が多いからどんどん応募してくる。一生懸命背伸びするし、それをエージェントが助長する悪循環。

ぼくが高校の時、すでに行きたい大学(立命館大学)に受かってたんだけど、その翌週にある流通経済大学の試験をちゃんと受けに行けと担任からわざわざ自宅に電話がかかってきたんだよね。
それは学校の国公立大学合格者数のかさ上げのため以外のなにものでもなくて、そのためにまったく必要のない試験を受けるために交通費(神戸までだから片道2000円くらいかかる)を負担して、一日つぶれたわけですよ。当時はぼくもいまよりも素直だったのでちゃんと受けに行ったんだけど、やっぱり納得いかなくて途中で帰ったのを覚えてます。

なんか思い出したらむかついてきたなあ。
まあこんな感じで高校も進学塾も、そして転職エージェントもこっちの気持ちなんて考えてないわけですよ。自分たちの利益のためだけに行動してる。
それでハッピーになるわけがない。

だから結婚スピーチばりの言い換え(デブを「貫禄ある」とするアレ)で候補者を褒めちぎってくる。
たとえば慇懃無礼な人を「個性的な性格」と表現したり、チームの末端で雑用してただけなのに「プロジェクトの成功に貢献」と表現したり。そりゃ個性的だろうよ、そりゃ貢献はゼロではないだろうよ。

まあいまどきそんな推薦状にダマされる採用担当者もいないと思うけど、あれだけ各社が適当な推薦状を送ってくることを思うと、いまだにあれを信じてる企業が多いのかもしれないなあ。

で、やっぱり自社でちゃんと求人をすべきだよなあと思ったわけです。べつにエージェント経由の人の出来が悪いってことじゃなくて、手当たり次第に送ってくるような人にも時間を割かなきゃいけないのはバカバカしいので。まあ自社でやったところでそういう人が来ないわけではないんだけど、比率はずいぶん変わると思う。

そう思って、じゃあ理想的な求人サイト、採用サイトってのはどういうものかということをあらためて考えてみた。多くの企業では募集要項とか条件についてリストになってて、まるで家電を買うかのように競合と比較できるようになってるわけですが、はたして企業が本当に必要とする人材というのはそれで見つかるのだろうか。

それよりもまずは自分たちが何をやろうとしていて、その目標なり目指す企業文化に対して賛同してくれる人を集めることが重要で、そのためのフィルタとして機能しないとダメなんじゃないかと思ったわけです。

ともすれば「ひとりでも多くの応募」が目的になりがちですけど、ECサイトと同じで見るべきは訪問者数ではなく購入者数。つまりコンバージョン。見込み顧客の見定めを誤ると、ただのコストの浪費でしかない。

もちろんひとりでも多くの人に知ってもらうことは大事です。求人サイトを作ったからといって応募者が列をなすわけじゃないのは当然のこと。
「知らないモノが売れるわけない」のは商品でも企業でも同じ。だから大手の求人ポータルに情報掲載することも施策としては必要だと思う。正確に言えば「必要な場合もある」と思う。

ただしそれよりも考えるべきは、いますでに発生している機会損失のフォローについてなのです。
たとえばぼくが贔屓にしてる「東京R不動産」「稲村ヶ崎R不動産」では成約済みの物件の情報も掲載していて、ウェイティングリストとして、もしこの物件に空きが出たらメールがもらえるようになっています。

r

「入荷お知らせメール」みたいなものですね。

企業の採用もタイミングがあるので(本当はいつでも募集できればいいんだけど)、こうして興味を持ってくれた方を繋ぎ止められる、少なくとも関係を維持できる仕組みは参考にできると思うんですよね。

ちなみにこの物件はうちの近所ですけど、誰かどうですか? 醤油の貸し借りくらいはできると思いますよ。

もうひとつは匿名での質問。
2chにしろ「みんなの就職活動日記」にしろ、ああいうサイトにニーズがあるのは「で、実際のところはどうなのよ」というのが応募者側の率直な心境だからですよね。
そもそも広告に代表されるように企業が発してる情報なんてのはたいして信用されないわけで、企業サイト内に質問コーナーを作ったところで万事解決するわけもないんだけど、求職者側がどういうところに関心を持っているのかを把握して、それにきちんと説明していくのは後のトラブルを回避する上でも重要です。
(把握するためにオンラインモニタリングをきちんとするのは言うまでもない)

こんなのは簡単な掲示板でもいいし、UserVoiceのようなASPを使ってもいい。mixbeatの募集でも去年はチャットルーム(フレッシュミーティング)を使って質疑応答をオープンにしたけど、今年はUserVoiceを使おうかな。

少なくとも「○○社員の一日」という作られたタイムテーブルやインタビューを掲載するよりはマシです。あんなタイムテーブルで働いてる人ってどれだけいるの?

とまあ去年の年末はこのへんについていろいろと考えてたわけです。
その後、ザッポスの本(今年はこの本を読んで考えたことをいくつか実践する)を読んだけど、そんなにずれたことは書いてなかった。具体的なスキルも大事ではあるんだけど、それよりもどういう企業文化を創っていきたいかを理解し賛同し協力できるかを企業側が求職者側に問いかけるという意味で、やっぱりフィルタとしての役割を果たすべき。

ベストパーソン(最高の人材)はそうそういませんので運や縁に頼らざるをえないのですが(それでも日々の積み重ねというか、活動の延長で出会うものだと信じる)、ライトパーソン(ふさわしい人材)はちゃんとした採用プロセスを踏めば採用できるはずなんですよね。その一歩が求人サイトの見直しだと思うわけです。

ということで、

  1. 自分たちの目指していることをきちんと伝えられているか
  2. 採用停止中にコミュニケーションを閉じていないか(機会損失はないか)
  3. 応募前の不安や疑問を取り除けているか

という観点でチェックしてみるといいと思います。

2点目はともかく、その他は新卒採用でも共通するポイントだと思うんですよね。

要は学生(新卒)だろうが、社会人だろうが、入社して一緒に働きたいと思ってくれる人をどう集めるか、どう選別するかについて企業側が真剣に取り組まないと、人材採用なんてうまくいくはずがないってことです。
あとは面接でお互いを評価しあうだけの状況をいかに作り出せるかってことですね。
(まあ面接は面接でいろいろと考えることがあるのですが)

このへんはいろいろ試行錯誤していかなきゃいけないですね。

長文のわりにぜんぜん宣伝になってないので最後にリンク再掲。いまならぼくもアイデア出しをお手伝いできると思います。

[追記]
採用に関して新年早々、キヤノンマーケティング株式会社のが話題になってたけど、それは別途書いてみる。

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採用の話を書いてからもずっと頭に残ってて(いつもは何かを書くとだいたいすっきりす...

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