ネットクチコミ座談会(その6)

クチコミは仕掛けられるのか

河野「ぼくはクチコミの定義は『波紋が広がる』ではないですが、人づてにブランドなり商品なりが語られていくということだと思っていたんだけど、それは成立しないのかもしれない。少なくとも企業側が仕掛けられるものじゃないと思っています。ある人に気に入ってもらえるかどうかというのはクチコミではなくてCRMの話であって、コールセンターに入電したクレームの電話にきちんと対応しましょうと言っているのと変わらないと思います。でも、みんながクチコミに期待したり、広告予算を突っ込みたいと思うのは、1が100になるという奇跡的なものを求めているからでしょう。それは無理だと思うんです」

ライダー「微妙なラインですよね。私が最近すごいなと感じたのは任天堂のシールの話※で、ああいうものもクチコミだというのであれば、あるのかなと思いますけど」

河野「普通の人はそんなに知らないと思うけど、その任天堂のケースは、たしかにネットではそこそこ有名になった話ですよね。でも、あれってリアクションじゃないですか。任天堂がゼロから計算して仕掛けたのではなくて、故障の交換という顧客からのアクションがあって、どうすることが一番いいのかを任天堂が考え、その結果としてシールを同じ位置に貼ってあげたら喜ばれて、その人がブログに書いて広まったわけです。ここには広告代理店もPR会社も登場しません。企業がお客さんとどう向き合うかという話なので、クレーム電話の対応とそんなに変わらないです。ただ、今クチコミマーケティングというものがビジネスとして存在している以上、それを評価するには能動的に仕掛けられるかどうかがポイントだと思ってるんです。つまり、ある一定のお金をかけて何かをやれば1が100になったり、100が1000とか10000になったりということが達成できるかってことですね。そういう可能性はあると思いますか?」

ライダー「あるかもしれないですけど、クチコミだけでは無理だと思います」

河野「それはどうしてですか?」

ライダー「例えば、興味のないことを話題にしても無視されてしまうので、ある程度の基盤みたいなものを作っておかなければいけないと思います」

河野「それは関係性の話ですか? 人と人、会社と消費者のような」

ライダー「そうです。商品と消費者とか。そういう意味ではブログやCGMだけでどうこうというよりは、メディアで取り上げられたり有名人が使っているというような、そういう広告的な動きやPR的な動きを絡めれば可能性はあると思います」

(まだ続きます)

株式会社プレックスから発売されているフィギアを利用させていただきました。
©Rose O' Neill Kewpie International
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